英会話ぜったい音読 標準編・続標準編の効果的勉強法
最初の4ヶ月、音読筆写。TOEIC 700未満の人はここから
TOEIC 800点突破に向けて、まずは「英会話ぜったい音読」シリーズの標準編 と続・標準編 の2冊からスタートです。
2冊とも中学3年生レベルの英語です。TOEIC 470~600の人向けとされていますが、TOEIC 700点に届かない人はここから始めましょう。
この上の「挑戦編」を使う前に私はTOEIC 725点を取得できました。そして725点取得後に「挑戦編」に取り組んだのですが、それでも「挑戦編」は難易度が高いと感じました。私の経験から、「挑戦編」から始めるのはおすすめできません。簡単すぎると思う人もいるかもしれませんが、1年のプログラムだと割り切ってあせらず勉強しましょう。
サッと読めない人も、辞書を引きながらでもかまわないので、1回目で内容が大体つかめるていどでれば問題ありません。 5回、繰り返し学習するのですが、3回もすれば詳細につかめるようになっています。
「標準編」の2冊がまったく読めない人は、レベルを下げて「入門編」からはじめることになります。詳しくは「もっと簡単なレベルから始めたい」をご覧ください。
基本的な使い方は本の中に書かれていますが、私の気づいたコツも含めた、詳しい勉強方法を解説します。
英会話ぜったい音読・標準編の英文。簡単と思ってもここから。難しいと感じるなら入門編から。
英会話ぜったい音読 の勉強法
英会話ぜったい音読 標準編 1冊を終えるのに2ヶ月かけます。
12の単元があり、これを5回繰り返し勉強する(5周)ので、合計60。1日1単元として60日で約2ヶ月かかる計算です。
時間がある人はもっと早く、1冊1ヵ月半ほどで終えることができるかもしれません。
ただし、1ヶ月未満までは短縮しないでください。できれば1ヶ月以上かけましょう。
ある程度の期間をかけて復習したほうが、記憶が定着することが知られています。よく言われるのが1ヶ月。
なので、最初に読んでから1ヶ月程度経過してから最後の5周目に入るようにするのがベストです。
そうすると約1ヵ月半で1冊を終える計算です。
早く終えたい人は、短い単元の日は1日2単元、それ以外は1日1単元進めましょう。それでも時間に余裕がある人には時間が余る人の項目を参考にしてください。
まずは音声を聞く 1回
まずは英語音声の聞き取りです。1周目ではうまく聞き取れないかも知れませんが気にしなくていいです。
2周目以降はこのステップは省略してもかまいません。(省略は普段から音声を聞いておくのが絶対条件です)
CDを聞きながら音読 1回
今度は聞きながらの音読です。俗に言うシャドーイングで、英語音声を追っかけるように口ずさみます。
はっきりと声にする必要はありません。ボソボソと言う程度でかまいません。
この過程を経ることで正しい発音、イントネーションを身に着けます。
このステップは2回目以降でも省略しないでください。
テキストを精読 1回
本文を読みます。わからない単語があれば辞書を使って構いません。ページ下にある解説も参考に使って英文の意味を理解しましょう。
わからなかった単語はページ下の解説部分に手書きで書き加えていきましょう。
和訳を紙に書く必要はありません。一部意味が取れないところがあってもかまいません。
辞書を引いて、8割がた理解できればかまいません。心配しなくても何回も繰り返すうちに、細かい意味もわかるようになってきます。
「どうしても意味がつかめない」、というところがあってもあまりこだわらないでください。
細かいところにこだわると非常に疲れますし、時間もかかりすぎます。3回目ぐらいになればわかるようになりますから、8割わかれば心配せず進みましょう
音読 3回
音読です。はっきりと声に出して読みましょう。
ボソボソと読んではいけません。大きな声で読まなくてもいいですが、自分の耳ではっきり聞き取れる声で読みましょう。
このとき、ただ漫然と読むのではなく、その状況を思い浮かべて読みましょう。
例えば、買い物の話なら、買い物をしているその姿を思い浮かべましょう。この思い浮かべる、イメージするかどうかで英語の理解力が大きく変わります。
頭にその状況をイメージできたときの理解力は文字だけを追ったときとは比べ物になりません。
TOEICテスト本番でもこのイメージ力が大事になるので、「思い浮かべる力」を意識して鍛えましょう
音読筆写 3回
必須の音読筆写!丁寧に描く必要はありませんが、正しく書きましょう。
音読筆写、これがこの本の最大の特徴です。
音読して、その英語をノートに書いていく作業です。
東北大学の川島隆太教授の研究で、
- 声に出さずに読むより、音読のほうが脳は活性化する
- 音読より文字で書き出したほうが、さらに脳は活性化する
ことが報告されています。また、脳科学者の茂木健一郎氏も「読むだけより、書いたほうがより記憶に定着する」、と自身の著書で解説しています。
このプロセスが最も大変な作業ですが、ここはしっかりとやりましょう。やった人には必ず成果が現れます。
音読筆写でのポイントは
- 一文(ワンセンテンス)まとめて音読する(長い文のときはカンマなど、意味の区切りまで)
- 音読した一文を、テキストを見ないでノートに書く
この2点です。一文が長すぎる場合は、もっと短くてもかまいません。難しくて理解できない文は単語2つずつなどでもかまいません。繰り返すうちに、書き出せる単語数は増えていきます。
簡単な単元だと、5周目くらいには本文ほぼ全て、一気に読んで一気に書き出せるようになることもあります。
書き出せる量は、最初は少なくてもかまいませんが、書く前の音読は一文読み上げましょう。読み上げまで短くしては、書き出せる語数もなかなか増えていきません。
一文読み上げ、書けるだけ筆写し、わからなくなったらテキストに目を戻して、途切れたところを確認してまた書き出す、という作業を繰り返しましょう。書きながらも声に出すといいですね。
そして、書くときは必ずテキストから目をはなしましょう。見ながら書いては意味はありません。つまずいたら、テキストで確認し目をノートに戻して書きましょう。このとき再度一文音読する必要はありません。再開したところから、声に出しながら書けばいいです。
最初は、音読筆写が難しく感じると思います。最初は筆写できるのは単語一つずつかもしれません。でも心配する必要はありません。一文読んで、テキストを見ないで書いていく、この作業を繰り返すとそのうち単元丸ごとかけるほどに頭に入っていきます。
1分間音読筆写 1回
巻末に1分筆写の記録欄があるので必ず記録しましょう
これも絶対やりましょう。
1分間、時間を計って音読筆写します。そして1分間で書けた単語数を数えて、テキストの記録欄に書き込みます。
これで自分の成長度を目で確認できます。書ける単語数が増えていくのがわかるので、勉強のモチベーションが上がりますよ。
最後にもう一度音声を聞く 1回
1周目の時は最後にもう一回音声を聞きましょう。2周目以降は省略しても構いませんが。2周目以降も聞くかどうかにかかわらず、普段から何度も音声を聞くようにしておきましょう。
日付・感想の記録をつける
巻末に1分筆写の記録欄があります。日付は必ず記録しましょう
トレーニングを終えたら日付と感想を記録しましょう。これも巻末に記録欄が付いています。
感想はすごく簡単でいいですし、思い浮かばなければ書かなくても良いと思います。
私は「xxがわからなかった」とか「xxの意味を誤解していた」程度しか書いていませんし、慣れてきて特にわからないところもなくなってきたら感想は書きませんでした。
日付は必ず記入しましょう。1年内に全てのレッスンを終えるために、進み具合の記録は絶対に必要です。
普段から音声を聞いておく
移動中、空き時間など、とにかく何度も音声を聞くようにしましょう。本文を読んでいない単元の音声も聞いて構いません。音楽を聞くようにこの本の英語音声を聞き続けましょう。
ただ聞き流すのではなく、意味が取れるならその状況をイメージしましょう。
イメージが大事です。聞きながら別のことを考えているようではどれだけ聞いても無駄です。英語音声に集中しましょう。
聞き取って、イメージもできるようになってきたらシャドーイング(音声をおっかけて口ずさむ)をするようにしましょう。
こうすることで、記憶に定着しやすくなるだけでなく、英語音声への集中をうながすことができます。
テキストの学習時間以外で、1日30分は英語音声を聞くようにしましょう。
本の中で、普段英語を聞く場合、「会話は雑音交じりの中で聞く必要がある。だからイヤホンは片方はずそう」と紹介されています。
片方から音が入るというアンバランスな状態は、逆に不自然では?と思いますが、雑音交じりで聞くというのは大事です。(私はイヤフィットヘッドホンで、両耳で聞きつつ雑音も入るように配慮しました)
日常の会話の中では、聞き取れなかった音は脳が勝手に予測していくことで音声の理解が行われていることが知られています。
英語も同様、聞き取れなかった音を想像して理解する力を養えば、細かい音が聞き取れなくても英語音声が理解できるようになります。
実際の会話ではもちろん、TOEICのリスニングでもこの力は非常に役に立ちます。
なので、雑音が混ざる程度の小さめのボリュームで英語音声を聞くようにしましょう。
ノイズキャンセリングタイプや、耳に入れるインナーイヤータイプやカナルイヤホンなど、外の音を消してくれるイヤホン、ヘッドホンは使わないようにしましょう。
オープンエアーと呼ばれる普通のイヤホンでも、雑音が入りにくくなるのでおすすめできません。
周囲の雑音がどんどん入るよう、耳掛けのイヤフィットヘッドホンを使い、小さめのボリュームで聞くのが一番です。
5周でダメなら6周目
「5回ちゃんと勉強した。でもまだ一文スラスラと音読筆者ができない。」
そういう場合は、あともう1回だけがんばって、合計6周勉強しましょう。
勉強期間が12日間長くなってしまいますが、仕方ありません。
基礎がおろそかだと、これから先、8ヶ月間の勉強効果が半減してしまいます。
- 全項目を5回以上勉強したうえで、
- 一文スラスラと音読筆者ができる
これが終了条件です。
時間が余る人
このテキストに、1ヵ月半以上かけると時間が余る人は、このあとで使う予定の
「ハートで感じる英文法 」
をあわせて読んでもいいと思います。この本は2~3回も読めば頭にしっかり入ります。
先に読みたくない、もしくは「ハートで感じる英文法」も3回読んでしまったという人は、「時間が余る、追加教材は?」のページをご覧ください。
おすすめのテキストと、使い方を紹介しています。